Point 7.

英語のカタログは必須です。

チラシ、パンフレットをあなどるべからず

日本の謙虚なカタログ

大企業と中小企業の決定的な差の一つは、カタログなどの紙媒体に出ます。中小企業は端的に言うと、カタログにお金をかけなさすぎるのです。

よく中小の産業材関連企業の担当者と打ち合わせする際、紙ペラ一枚のカタログを見せてもらうことがあります。 「資料はこれだけでしょうか?」と尋ねると、 「見る人が見ればこれでわかります」と自信をもって答えられます。

残念ながらこれでは海外の顧客開拓は難しいでしょう。 なんとなく素晴らしそうな製品・技術だなという印象ぐらいは持てても、実際のところよくわからない、と思う人が大半ではないでしょうか。 しかしそういったメーカーでもよくよくお話を伺ってみると、素晴らしい製品だとわかることが往々にしてあります。

しかしそれでは、海外での売込みにはまったく通用しないのです。
海外での出会いは一期一会で一回勝負!

海外の展示会であなたの会社製品をとても気に入ってくれた人がいたとします。 その人に英文パンフレットを持って帰ってもらいました。 そのパンフレットを持ち帰った人が、 展示会で一回聞いただけの説明を彼の社内で同じ様に出来るでしょうか? おそらく出来ないでしょう。彼にできることはパンフレットを社長か担当者に渡して好意的なコメントを添えるくらいです。

製品説明から説得まで期待するのは、無理と言うものです。 そのパンフレットを初めて見る人にも、製品の素晴らしさが即座に伝わらなければそこで話は断ち切れてしまうのです。
まずは「日本語」で「中学生でもわかる」ように作ってみましょう

専門技術を中学生に説明しても伝わりません。 しかしその製品のメリット、製品によって何が可能になるのかを具体的に述べれば素人にも伝わります。 そもそも海外企業の社長は技術にまったく興味がないことも多いのです。 「儲かるか、儲からないか」にしか興味がない人に、高度な技術説明をしたところで始まりません。 日本のように技術者が発言権を持つ社会は珍しいと思わなければなりません。

英文カタログは日本語から作り直そう

ポイントは外部の視点を取り入れることです。 自社が認識している自社の魅力と外から見た魅力が違うということがよくあります。

できれば業界(社内)の外にいる人に説明して、 その人と議論しながら、その人に書いてもらうのが理想的です。 説明が上手い人は分野を問わず、自分が理解したことを自分の言葉で説明するのが得意です。 ぜひそういった人を見つけましょう。