海外展示会のヒント集

海外プロジェクトを成功させるための
予備知識とアドバイス

ご出展様の不安を少しでも解消できるよう、本ヒント集では海外施工案件ならではのトピックスを取り上げます。内容は随時アップデートしていく予定です。

明るいブース vs 暗いブース

日本のご出展者様は、総じて「明るいブース」をお望みになられます。一方で、海外の展示会に行くと意識的に照度を落としているブースが多いことに気づきます。

明るさとは、ルクスなどでの数値化はもちろんできますが、現実的には相対的かつ感覚的な要素といえます。ちなみに、展示会場または主催者によっては、展示ホール自体の明るさ(照明の加減)は会期ギリギリまで決めないこともありますので、ブース施工業者としては会場照明に頼るような照明計画は避けます。

明るいブースは、少なからず来場者の誘引に役立ちます。特に会場全体が暗い場合は、来場者の流れを変えてしまうこともあるほどです(コンビニエンスストアの照明が極端に明るいのと同じ理由です)。割り当てられた小間位置が会場の隅などで導線的に不利な場合は、予算をかけても照明灯数を増やすのも有効な誘引策になります。さらに、明るくて、なおかつオープンなレイアウトであれば、来場者が気軽に入ってきやすい環境を作りだすことができます。ただし、そういう来場者は滞在時間も短いことが多いため、セールススタッフによる万全なフォロー体制が前提です。なお、デザインの観点からいうと、明るいブースは光りの強弱が付けづらいので、展示物が背景に埋没しないよう、展示台自体を目立たせたり、ゴチャゴチャしたグラフィックを展示物の後ろに置かないなど、意匠的な工夫が必要になります。また、とにかく明るさを追及するのであれば、壁面や床材に暗い色を使わないことが必須となります。さらに、ブースの外周にパラペットなどを設けている場合、ブース内が明るいほどパラペットは逆光となり暗くなりますので、ロゴ当ての照明は十二分に用意しましょう。

暗いブースのメリットは、照明を「演出手段」として効率的に活用できることです。周囲が暗ければ暗いほど、展示物や社名ロゴを照らすスポットライト、もしくは行灯、間接照明などがより存在感を増します。ギャラリーや美術館風の展示をご希望の場合はこちらがおすすめです。また、商談スペースも、ホテルのラウンジのような落ち着いた雰囲気を演出しやすいので、ソファに座りながらじっくり商談、というヨーロッパ的なスタイルがしっくりきます。一方で、遠くからブースが認知されづらいデメリットを抱えているので、ロゴだけは大きめの行灯にするなどしてバランスをとることも重要です。また、過度な暗さは、新規のお客様のブース誘引の妨げとなります(敢えて敷居を高くしてハイエンドな雰囲気を作りだすという考え方もありますが、ブランド力があることが前提です)。